「あいうえおあいうえおあいうえお……」
そのノートには、ひらがながびっしり。別のノートは、「春春春……」と漢字でいっぱいだ。
福岡市博多区の市立千代中学校に設けられた自主夜間学級「よみかき教室」。様々な事情で十分な教育が受けられず、読み書きなどを学びたい人が通う。そんな生徒らの文章を収めた文集に、こんな一文がある。
「私は小さい時から勉強がゆめでした。(中略)学校は私の生きがいです」
書いたおばあちゃんは80年ほど前、日本が統治していたころの朝鮮半島から来た。福岡県飯塚市の炭鉱で働く日本生まれの朝鮮人の夫との結婚のためだ。
八百屋、衣料品店、行商………
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル